どうしよう……今すぐ帰りたい。

でも、咲さんが来るまでは……



頭の中で、どうするかを考えていた時……



ガラッ…!


「陸っ……!?」


後ろの扉が勢い良く開いた。


振り返ると………

「………咲さん」


息を切らした咲さんが入って来る。



マリナの姿を見て、一瞬顔をしかめた。

その後あたしを見て、申し訳なさそうな表情になる。


多分……あたしの気持ちがわかってるんだ。



“ここに居たくない”ってことを……





でも…咲さんが来てくれたから、だいぶ気が楽になる。


“大丈夫ですよ”という意味を込めて微笑んだ。




あたしの笑みでわかってくれたみたいで、ホッと息をつく咲さん。



ベッドにいる陸へ近寄る。