返事があったのを確認して、扉を開ける。
抱えていた花瓶を落としそうになった。
「……マリナ……さん………」
病室にいたのは、お姉さんの咲さんではなく……陸の彼女のマリナだった。
あたしを見ると、バカにしたようにクスッと笑う。
「あれぇ〜?あなたも来てたのぉ〜?」
「…………はい。」
優しそうな聞き方だけど、目で『なんでいんのよ、ブス!!』と訴えていた。
唇を噛み、下を向いて耐える。
……タイミング悪かったな…。
今…このツーショットは、見たくない。
目が覚めたのか、陸も起き上がっていた。。
動けなくなり、体中の血が下へ落ちていく感じ…。


