地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐




それを、他の人が味わうの?


………ムリ……耐えらんない。



今まで…陸の隣は、あたしの居場所だったのに…。



学園中の…皆は知らないよ?

秘密だったもの…あたしが我が儘言ってたから…。



あたし達のことは、必要最低限の人しか知らない…


けど………。

こんなことになるなら、血祭りだろうが、呼び出しだろうが…
どんなことを受けても良いから、傍に居たかった。




そうすれば、少しは現在(いま)が違っていたかも知れない。



絶対に手放したくない存在だった。


彼は、雲の上の人だったけど…

隣に居ても良いんだって思わせてくれた気がした。


何にも、取り柄とかないけど…
地味子でも良いんだって…そう思わせてくれたのにな…。