次は…………あの人だ。
でも甘いものって、あまり好きそうな気はしない。
「…ビターで作るか………」
マドレーヌの焼き加減を見ながら、もうひとつあの人用に作る。
「スピード勝負なんだよね。」
時間を掛けたら、成功しない。
焦っても失敗するだけ。
難しいんだよね、このお菓子は…
黙々と進めたので、なんとか時間内に終わりそう…
型に流し込んで、オーブンに入れた。
先に出来上がったマドレーヌをラッピングする。
皆で食べれるように、多めに作った。
「これで良いかな?」
ひとまず、藍鬼への贈り物は出来た。
あとは……これが上手く焼けてくれれば成功……


