巻き付いてる陸の腕に、自分の手を重ね、さらに抱きしめた。
「陸の腕って温かくて安心する…」
陸の方に体重を掛けて呟く。
反応するように、腕の力が強くなった。
「……ごめんなさい。
またほとんど来れなくなる…。」
「そうか…調査?」
コクンと頷く。
「…死者が10人になって、警察もお手上げらしいくて…うちに助けを求めて来た。」
黙って聞いてくれてる陸。
「……仕事を頑張るのは良い。
だけどな……自分を犠牲にはすんなよ?
松沢を守るにしても、自分のことも守れ。
自分を犠牲にして守るのは、自己満足だからな?」
「…うん、約束する。」
重ねた手を強く握った。


