地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐




巻き付いてる陸の腕に、自分の手を重ね、さらに抱きしめた。



「陸の腕って温かくて安心する…」


陸の方に体重を掛けて呟く。



反応するように、腕の力が強くなった。





「……ごめんなさい。

またほとんど来れなくなる…。」


「そうか…調査?」


コクンと頷く。


「…死者が10人になって、警察もお手上げらしいくて…うちに助けを求めて来た。」




黙って聞いてくれてる陸。


「……仕事を頑張るのは良い。

だけどな……自分を犠牲にはすんなよ?

松沢を守るにしても、自分のことも守れ。

自分を犠牲にして守るのは、自己満足だからな?」



「…うん、約束する。」




重ねた手を強く握った。