大輝君の色素の薄いフワフワで柔らかい髪が、あたしの首にかかってくすぐったい。
小さいのに、モデルのお仕事をしてて、大変なのかも…
甘えたい年頃だもんね?
「杏お姉ちゃん……良い匂いする…」
「ん…?何か言った?」
聞こえなかったため、もう一度聞く。
「…杏お姉ちゃんは、変な香りをつけてないから良い…」
「…変な香り?」
「…みんな臭いくらいに香水つけてるから…イヤ」
香水…?
なるほど……モデル達は結構強めだよね…。
あたしも苦手…(苦笑)
「杏お姉ちゃんは、良い匂いがする…」
「そう?ありがとう」
笑って頭を撫でてあげた。


