陸と肌が触れ…体温が上がっていく。


「杏は、俺だけのもの。」


耳元で囁かれて…背筋がゾクゾクとした。


飽きるほどにキスを交わす。




さっきの人のことなんて、とっくに忘れてた。

もう帰ったと思っていた。











「杏樹〜いるんだろ〜?」



トントン……



入口のドアを、叩く。




「なんで鍵閉めてんの?」



ガチャガチャ……


ドアノブを回して開けようとする。





「滝本君〜〜?怪我は大丈夫〜?
まさか“俺の杏樹”に、手出してないよね?」





…………………及川さんだ。


いつから、あたしは及川さんのものになったの?




「陸……ヤバくない…?」

「なんで来んだよ……」




あーあ……不機嫌になっちゃった。