今日は火曜日。

私はいつも通り、学校が終わってからバイトへ行った。


「ユウちゃん、今日は調子が戻ったみたいだね。」

「えっ?」

「昨日は何だか仕事をしていても上の空だったから。」


マスターは私の事を良く見ていると思った。

確かに昨日はケンの告白で頭がパニックしていた。

けれど、今日ケンに逢ったら今までと何も変わらなかった。

きっと無理をしているのだろう。

それでも、私にはとてもありがたかった。


「もうそろそろ、あがっていいよ?」


もう、仕事が終わる時間。

お店のドアにクローズの看板を吊るす。


「じゃあ、お先に失礼します。」


私がエプロンを外し、帰り支度をしていると、お店のドアが開く音がした。