自信に満ちた表情も一緒。 そして慌ただしく去る背中。 ちらっと見た所、お店のもっと上。 風俗業を取り仕切るもっと幹部であろう人の元へアキちゃんは頭を下げながら戻っていく。 短い……偶然の時間。 ただの再会なら良かったのに。 「ここに連絡して」 名刺に書かれた数字の羅列を見ながらそんな一言を残すから…… 胸がざわめく。 アキちゃんの手、指。 それらをまだ覚えている自分がいるから……体が震える。