「ふぅ…。こんなものかな?」

髪を指でつまみ、クイクイ引っ張る。

お気に入りの服を着て、今日はメイクも髪もナチュラルにバッチリ決めてきた。

今日は日曜日。

彼―夜上正義くんとの初デートの日。

―あの告白の後、とりあえずお互いのケータイナンバーとメアドを交換。

彼はすぐに連絡をくれて、何度か話したりメールしたりはしたけれど、違う高校だった為に会える機会は無かった。

けれど今日、二人で出掛けることを決めた。

行き先はわたしの好きな水族館に、広場付きの遊園地。

お昼はわたしが手作りのお弁当を持っていく約束。

彼はとても喜んでくれて…ベッドから飛んで落下したそうだ…。

何度か接触をして、彼がとても素直で良い子なのは分かった。

けれどわたしは…。