LOVEファイト!

このままじゃ…名前を連呼されかねないな。

わたしはため息をついて、塀を再び飛び越えた。

「うおっ」

「わっ!」

芙蓉楓と翠麻藤矢は突然現れたわたしに、目を丸くした。

「―こんにちは。はじめまして。私立光輪学院・高等部2年の月花陽菜子です」

わたしは服装と髪を直しながら言った。

「わたしに何のご用? 美夜の人に呼び出されるいわれは無かったと思うけど…」

「アンタには無くても、俺達にはあるんだよ!」

「やめなさい、楓。すみませんね、月花さん。ちょっとお時間、よろしいですか?」

彼の案内で、街中のファーストフードに入った。

学生が多くいる中、彼等の制服は目立っていた。

…いろんな意味で。