「うちの両親、仕事の関係もあって……１６才で結婚なんて、絶対認めないと思う。だから、私が高校卒業する時、もう一度考えよう？　ね？」



そう言った後、美雪は口をギュッと閉じて、何か考えていた。

俺は俺で、疑問に思う。



『うちの両親、仕事の関係もあって』と言う言葉。

そう言えば、共働きなのは知っていたけど……職業まで聞いた事なかったなぁ。



「なぁ、美雪」

「何？」

「おまえの両親って、なんの仕事してんだ？」



美雪は不思議そうな顔をした。



「言ってなかった？」

……はい、聞いてません。

「両親共、学校の先生してるの」