まぶたを開けた時



首に黒のリボンの飾りをつけて貰って私の支度は終わった。



ドレスはフワッと揺れて凄く可愛い。

黒のハイヒールをはくと本当にお姫様になった気分だった。



「鏡はないんですか?」

「あるのですが割れてしまっていて」




部屋の奥に紺色の布がかかった姿見のようなものがあった。



「割れた?」

「はい。ここだけの話しなのですが、王子は酷く自分のお姿を嫌っておられました」

「え!?」



侍女ははあとため息をついた。




「王子の髪と目は真っ黒で、生誕された時に悪魔の子が産まれたと噂されたのです。

この国で黒き髪に黒き瞳をもつ者はアレン王子だけでした。

お妃様は悪魔の子を産んだ母として殺されてしまったのです。」