僕に話を聞かせてくれたのは【レイン】という名前の端正な顔立ちの二十代半ばを少し過ぎた若者で、頭のいい話し方をして、いつも諦めたような笑い方をした。 よく見ていなければ、見逃してしまうような笑い方だ。 ろうそくをふっと吹き消すような短い一瞬の笑みだった。 彼は少しだけ、僕に心を開いてくれていたのかもしれない。 後になって聞いた話では、誰も彼の笑ったところを見たことがないと云っていたから。 そして、彼のおかげで犯人達から順番に話を聞くことが出来たのだ。