レインは悔やんでも悔やみきれないのは確かだが、ルウが居なくなって気付いた時には、もう遅かった。 ここでレインは一度、話を区切って微かに息を吐き出したように思う。 そして続けた。 『もう遅かった』………としか云いようがない、と静かな声でもう一度云い、決して涙をこぼしたり、目を伏せたりして哀しみを見せるような真似はしなかった。