ジャスティンが殺した相手は、ロクデナシだった。


更にそのロクデナシの父親は、こと小さな田舎町では地位も名誉も有り余る程に持ち合わせた人物だった。


その父親の特権をかさに着て、幼い頃から取り巻きを従え、やりたい放題の男だったが誰もロクデナシの男に注意することができなかった。

男の悪事は常に父親の手によって揉み消されてきた。

この町の人々には、いつしかそれが当たり前となり、誰も男に逆らう者はいなくなった。

まして、疑問を持つ者などこの町で暮らしていけるはずもなかった。