「早乙女さんは、白雪姫は知ってるよね?」 そう尋ねると、彼女は無表情のまま言った。 「…知らない。」 「そうか。」 彼女と話していくうちに知った事がある。 彼女は、童話や、遊びに関して驚く程に無知だった。 それらの存在を全く知らないのだ。 同年代の友人も皆無。 両親のことすら、覚えていなかった。