「絵を、描きたいんだ。」


瞳を見据え


「早乙女さんの。」

僕は言う。


「とても綺麗だったからっ!」


なりふりなんて構わない。


「君を、描きたいです。」


それは僕にできる精一杯。
こんなにも心惹かれる人。
君の姿を、僕の全力で写し取れたら。

『君』を描けたら。

僕らは分かりあえるだろうか?