純白の翼

「お、起きたかぁ~。青春ボーイ♪」

「…………とりあえず、どこから突っ込めばいいんだ?」
気にするな~と笑っていう男に、更に頭痛が増していく。
この見るからに怪しげな男は、僕のクラス担任(生活指導担当)の三善清隆。
女子にはひそかに人気が高いらしいが、先生という職業が向いているのか甚だ疑問になってくる人物だ。
「とりあえず、何で僕はここにいるのか説明してほしいんだが。」
三善は、煙草を灰皿に押し付けると、頭をかいた。
「いや、俺もね、最初はコーヒー飲んで、ケーキ食べて、気持ちいい朝を迎えてたんだよ?
そしたら、早乙女ちゃんが、顔面蒼白でここに駆け込んできてね~。
うっかり殺しちゃったかもって言うから慌てて君を拾って寝かせたわけよ?
若さか、丈夫さか、どうにか生きてたからずっと見張ってたけどさ、もうお昼なわけで。
だから、俺にお昼奢ってくれよ~。」