その風は三人に
"第四棟"に入るなと
言っているようだ。

「ん〜と、
まどかちゃん達が言うには…」

うりはももの話しを聞きながら
第四棟に入る前に
もう一度、
自分の腕時計と大時計を
見比べる。

朝見たあの綺麗な音を
していた銀色の鐘が
夜の暗さでもよくわかった。

うりの腕時計で
光っている蛍光文字盤より、
輝いている気がする。