しかしいつの頃か、アイツがいた。

アタシの後ろで、購買部から買ってきたお昼を食べている。

そして昼休みが終わる頃になって、勝手に戻っていく。

その間、会話はほとんど無し。

「別にどこで食べようが、オレの勝手だろう? ここはみんなの学校だし」

「それはそうだけど…」

でも何故?と聞きたいけれど、同じ答えが返ってくるだけ。

アタシはため息をつきつつも、お弁当を平らげる。

「なあ」

「何よ?」

「その弁当って、お前が作ってきてんの?」

「ううん、お母さんが。ウチ、過保護だから」

そう言いつつ水筒のお茶を飲む。