「家はどこ?」 「いや、ホントに家は近いからいいですよ!!」 「近いなら尚更。」と言って、先輩は私の手をギュッと握った。 「―――っ」 先輩が手を握った瞬間、顔が熱くなるのが分かる。 確かに今のご時世、暗い夜道を女子高生一人で歩くのは心細い…… 「でも、先輩は早く家に帰らなくてもいいんですか?」 「んー…」 先輩は少し悩んだ様子を見せた後、携帯を取り出した。