私はそう言って、顔をうつむかせた。

今の顔は…凄くヒドい顔だと思うから…。


「それは…違う。」


「違うって、何が違うん……」


私が話してる途中に、いきなり先輩は立ち上がってこちらに近づいてきた。


「せん…ぱい…?」


「………。」


先輩は眉間にシワを寄せて、無表情のままさらに私に近付いてくる。

そして、私を保健室の白い壁に押し付けた。


「鮎川……」


先輩が私の名前を呼ぶと、先輩の息が私の肌に触れるのが分かる。


「先輩…のいて下さい。」


「嫌だ。」


先輩はキッパリとそう言って、私の耳元に唇を押し当てた。


「先輩っ!?」


顔がカッと、熱を灯すのが分かる。