「あ、ちょっと!!」


「何だよ、ケーキか?」


不思議そうに、まじまじと私のケーキを見る勇悟。


「か、かえしてよ!それ先輩にあげるのなんだから!!」


私はそう言った瞬間、しまったと思って口を手で覆った。


「……先輩??」


「あ、や、その…」


「先輩って何だよ??」と言って、私に徐々に近づいてくる勇悟。

……もう、無理か。


「…実は―――…」