「―――本当にすいませんでした!!」 そう言って、これ以上曲げれません!と言うほど頭を下げる。 「謝られても、カメラは治らない……。」 「そう…ですよね…。」 私と先輩の間には、“熊切智”と書いてあるあの壊れたカメラがある。 写真科の先輩にとって、カメラは本当に大事なものであって… 「…すいませんでした。」 「謝られても…仕方ない。」 先輩はそう言うものの、私は謝ることしか出来ない。