【完】先輩と保健室で




「……っ…」


まただ。

また、先輩が笑った瞬間、心臓が大きく脈を打った…。

自分の手で両頬を覆って、なんとか顔に集まった体温を下げようとする。


「鮎川…」


「は、はい!!」


私から呼び捨てでいいって言ったのに、つい呼び捨てされて大きな声を出してしまった…。


「あ、先輩……」


私が先輩の方を見ると、何故か先輩の顔が間近にあった。

そして、先輩が手で私のオデコを少し触る。


「…先輩…??」