「……っ…」 まただ。 また、先輩が笑った瞬間、心臓が大きく脈を打った…。 自分の手で両頬を覆って、なんとか顔に集まった体温を下げようとする。 「鮎川…」 「は、はい!!」 私から呼び捨てでいいって言ったのに、つい呼び捨てされて大きな声を出してしまった…。 「あ、先輩……」 私が先輩の方を見ると、何故か先輩の顔が間近にあった。 そして、先輩が手で私のオデコを少し触る。 「…先輩…??」