そう思い、特別な感情は持たずに保健室に向かう。


「失礼しまーす。」


そう言って扉を開けると、懐かしい独特の消毒の匂いが鼻にツーンときた。


「あれ、小春ちゃん??」


「え……?」


名前を呼ばれて一瞬ドキッとしたが、すぐに緊張はとれた。


「あ、東雲先輩…」


「何だか、こうして二人で会うってのも久しぶりだね…」


「はい…。」と言って、私は東雲先輩の向かい側の椅子に座る。


「あれ、隣に座らないの??」


「遠慮しておきます。」