【完】先輩と保健室で




「そうよ!!さすがの熊切くんでも、彼女さんの写真なら撮るでしょ!!」


「あの、私は彼女なんかじゃ…」


「あらもうこんな時間。じゃあ、鮎川さんからも熊切くんに写真撮るように頼んでおいてね!!」


そう言うと、曽根先生はそそくさと保健室から出て行った。


「彼女…か…」


「んん…っ」


いきなりうなり声が聞こえて、体がビクンと飛び跳ねる。


「あ、熊切…先輩…」


「鮎川……?」


目を擦りながら、少し寝癖のついた髪を揺らして起き上がる。


「さっき…誰か他にいなかった…??」


「あ、曽根先生がいましたけど……」


私がそう言った瞬間、グッと眉間にシワを寄せた。


「曽根…??」


「あ、はい…。」