「失礼しまーす!!」


無理やりだったが、笑顔を作って元気よく扉を開けた。


「あ……」


扉を開けた瞬間、私はパッと口を手で塞いだ。


いつものテーブルで、熊切先輩はうつ伏せになって寝ていたからだ。


起こさないように…そーっと入らないと……


「熊切せんぱーい?」


私が熊切先輩の近くでそう囁くものの、ピクリとも動かない。


「熊切先輩……」


ただ寝ているだけなのに、とても絵になる姿だ……。