だがその熊切先輩が割り込ませた手を、東雲先輩がガッと掴んだ。 「輝……?」 「やっと…目を見て話しが出来るな。」 熊切先輩の手を掴んだまま、東雲先輩はニヤリと笑った。 「輝、そのために…」 「うん。案の定、小春ちゃんをさらったら智は追い掛けて来たね。」 「え?え?」 私は熊切先輩と東雲先輩を見ながら、半パニック状態だ。 えーと、東雲先輩は熊切先輩とちゃんと話しをするために私をさらったと…?? あれ、でも…何で私をさらったからって熊切先輩が…?? 「輝、離せよ…」 「嫌だね。」