【完】先輩と保健室で




東雲先輩がしつこく熊切先輩の腕を引っ張っていると、熊切先輩は東雲先輩の手をバッと振り払った。


「さと…る…?」


「あ…ごめん…。」


気まずい空気が、辺り一面に流れ出す…。


「……じゃ」


そう言って熊切先輩は私たちに背を向けて、歩き出した。


「智……」


「あの東雲先輩…もういいですから行きましょ?」


私がそう言って東雲先輩の顔を覗くと、いきなり肩を抱かれた。


「へっ!?」


「智!よーく聞け!!」