「え……?」 いきなり東雲先輩の名前が呼ばれて、東雲先輩は不思議そうに振り返った。 私もそれに続けて、振り返る。 「あ…熊切先輩…」 「あゆ…かわ?」 私を見た瞬間、途端に熊切先輩の表情が厳しくなった。 「よ、智!ここで会ったのも何かの縁だし、三人で登校するか!!」 「えっ!?」 いやいや、三人で登校するのは良いんですが女の子たちの視線が痛いと言うか……。 「やだ。」 「えー、何で!?」 熊切先輩が断るものの、東雲先輩は腕を掴んでグイグイ引っ張る。 「ね?三人でさ――…」