【完】先輩と保健室で




先輩はまた、私の手をグッと引っ張って人混みの中を走っていく。


そのまま“立ち入り禁止”と書いてある所に、先輩と私は入っていった。


「え、先輩…ここ立ち入り禁止って書いてありますけど??」


「大丈夫。ここは時間がくれば入ってもいい場所だから…」


「時間が来るまで、二人でいよう。」と、先輩は私の手を握ったまま言った。

胸の中が、凄く温かくなる…。

あれ…でも、何で熊切先輩がそんな事を知ってるんだろ??


「熊切先輩、ここに来たことがあるんですか?」


「…昔…姉とよく…」


「熊切先輩お姉さんがいるんですか??」


私がそう言うと、熊切先輩は口を閉ざしてしまった。

なにか、聞いちゃいけないことだったのかなあ??

そんな事を考えながら歩いていると……


「…――わっ!!」


中に入ると、そこは海中トンネルになっていた…。

凄い……