「……眠れな…かった。」


この前の勇悟の事もずっと気になってはいるが、今日は日曜日。

熊切先輩と、水族館に行く日である。


「ふああー…」


あくびをしながら目覚まし時計を見ると、8時……8時??


「――遅刻だ!!」


私はバタバタ昨日の夜に選んであった服を着て、玄関の扉を開けた。


「………あ。」


「へっ!?」


玄関を飛び出してまっさきに目に入ったのは、熊切先輩だった。


え…何で熊切先輩が!?


「あ、あの……」


「迎えに来た。」