私が勇悟を呼んだ時には、もうその姿は消えていた…。


「勇悟……」


私が好きだなんて…まったく気がつかなかったな。

でも、やっぱりちゃんと断るべきだよね……?


「私が好きなのは…」


熊切先輩なんだもん。


この気持ちは、絶対に揺らがないよ…でも……


「勇悟の事も…好きなんだよー」


友達として、私は今まで勇悟に支えられてきた…

嫌いなわけがない。

だから…


「勇悟を傷つけたく…ないんだよ…!!」


私は泣きながら、その場にかがみ込んだ。