「そ、そうだったんですかー…?」 全身の力が、一気に抜け落ちるのが分かる。 自分が気付いてなくて東雲先輩が気づいてたっていう恥ずかしさで、視界が少しぼやける。 「で、給料は智のために使うの??」 「それは……」 私はチラッと、自分が手に持っている給料袋を見た…。 「……ヒミツです。」 少し意地悪く笑って、私はそのまま家に帰った―――…