【完】先輩と保健室で




「失礼します。」


私はそう言って、保健室の扉を静かに開いた。


「あ…。」


何で…ここに来ちゃったんだろう…。


保健室には、先輩はいなかった。

先生もおらず、少し暑くなった風が窓のカーテンを揺らしている…。


「………っ」


何だろう…何か凄く懐かしく思える…。


私はそのまま帰るのも寂しく思い、椅子とテーブルを出してケーキを皿に取り分ける。


そのまま、ケーキを口に運んだ。