そのまま、前を見ずに目をつぶって走っていると……


「わっ!?」


誰かにドンッとぶつかってしまった……。


「あ、あのすいません!前見てなくて……」


「あれ、小春ちゃん??」


「え??」と言って、ぶつけた鼻先をさすりながら私は上を向いた。


「東雲…先輩…?」


「どうしたのこんな所で??」


そう言って、東雲先輩はニッコリと笑う。


そうだ…東雲先輩なら熊切先輩のこと何か知ってるかも……


「あの、東雲先輩!」


「あ、ちょっと待って小春ちゃん!」