「あー、私…ちょっとトイレ行ってくる!」


私は女の子たちの声が響く教室が嫌で、そう勇悟に言って教室を出た。

なんで…なんで…?

やっぱり…熊切先輩は私が嫌いになっちゃったのかな??


もしかして、この前のケーキがおいしくなかったのかな…??


「きゃああああっ!!」


廊下に響き渡る女の子たちの歓声に、体がおもわずビクリとなる。


「…熊切先輩」


女の子たちの中には、当たり前と言ったように熊切先輩がいる。


しかも、何か女の子たちと話している様子だ…。


「………。」


廊下に出たの…失敗したかも。


「まわれー右っ!!」


そう言って回れ右をして、私は走り出した。