「…これ……」


熊切先輩は、一冊の教科書を私に渡してきた…。


「保健室に忘れてたから…」


「え、あ、忘れてた?」


熊切先輩は私に教科書を渡すと、すぐに私に背を向けた。


「あ、先輩…」


先輩を呼ぶものの、振り返りもせずに姿を消していった。


やばい…

勇悟とのあんな光景見られたら、変な誤解が生まれちゃうよ…!!