「鮎川!」 「え…?」 私が保健室を出ようとした時、熊切先輩がそう言って私の腕を掴んだ。 「先輩…??」 「補講になったら、保健室に来れないの??」 「あ、はい。そうなったらケーキも作れませんし……」 私がそう言ったら、先輩はグッと眉間にシワを寄せた。 「俺が、勉強教える。」 「はい!?」 驚きのあまり、私はついデカい声を出してしまった。