「え……。」 勇悟の声とは明らかに違う、低く落ち着いた声…… その声を聞いた瞬間、本当に心臓が止まるんじゃないかと思った…。 「熊切…先輩?」 「………。」 先輩は、何故か無言だ…。 「……先輩??」 「おい小春ー!!」 勇悟の呑気な声がして、私と先輩は同時にそっちの方を向いた。 「……熊切先輩??」 勇悟は先輩を見た瞬間、ピタリと体を止めた。 「なんで、熊切先輩がここに居るんですか??」 「あ、勇悟…今たまたま先輩と会って……」