【完】先輩と保健室で




「え……。」


勇悟の声とは明らかに違う、低く落ち着いた声……

その声を聞いた瞬間、本当に心臓が止まるんじゃないかと思った…。


「熊切…先輩?」


「………。」


先輩は、何故か無言だ…。


「……先輩??」


「おい小春ー!!」


勇悟の呑気な声がして、私と先輩は同時にそっちの方を向いた。


「……熊切先輩??」


勇悟は先輩を見た瞬間、ピタリと体を止めた。


「なんで、熊切先輩がここに居るんですか??」


「あ、勇悟…今たまたま先輩と会って……」