【完】先輩と保健室で




勇悟の方を見ると、眉間にシワを寄せて私に徐々に近づいてくる。


「ゆう…ご…?」


「………。」


勇悟は黙ったまま私に近づいてきて、私は逆に後ずさりをする。

なんか、いつもの勇悟じゃない…


「勇悟……?」


「そんな顔すんなよ…」


私の後ろにはもうコンクリートの壁があり、動けない。

そんな私の頬に、勇悟は撫でるように手をそえた。


そして、私の唇を優しく、ガラスを扱っているように丁寧に触れていく。


「ゆうっ――!?」