「……あれ??」


皿を洗い終わって、うつろな歩き方でリビングに戻った。


「…先輩…??」


私がそう呼んでも、微動だにしない先輩……。


「あの…先輩??」


私が先輩の顔を覗いてみると、顔を赤くして目を瞑っている。


「もしかして…寝てる?」


私がそう言った瞬間、先輩はパチッと目を開いた。


「先輩…っわ!?」


先輩はいきなり、私の背中に腕をまわして自分の方に引き寄せた。


「先輩…っ」


先輩の膝の上に乗ってしまう形になり、体重をかけまいと足に力をいれる。

足がプルプル震えて、この状況を保つのは難しい……。