きっぱり終わっている?
お互いにもう気持ちはない?
全く、笑わせる。
そんなの、事実ではなかった。
「……………嘘つき。」
高まった気持ちを抑え切れずに零してしまった言葉は、小さかったにも関わらず無情に響いて。
それがどんなに酷い言葉で、間違いなく彼を傷つけてしまうことくらい、わかってはいたけれど。
「やっぱり好きだったのは、あたしだけだった。」
たとえ鈴木さんが無理矢理…だったにしろ、あたしの脳裏に焼き付いて離れない、さっきの光景。
短時間で独りぼっちの恐怖が染み付いた、忘れられない一昨日の出来事。
思い出される恐怖に、不安が沸き上がる。
そして、リフレインされる鈴木さんの言葉がただ、あたしを蝕んでいく。