そう、自信たっぷりにあたしが言い放った言葉に、盛大なため息をもらす氷室さんと、盛大な笑い声をあげる山宮。


「お前おもしろいなー。」


なんて言いながらあたしの頭をくしゃくしゃとするもんだから、おかげさまで髪の毛がぐちゃぐちゃになってしまったじゃないか。


「……あの、会長。」


盛り上がるあたし達二人と呆れる一人の横、ぽつりと聞こえた言葉に、訪れた一瞬の静寂。
声の主に目を向ければ、今まで気がつかなかったけれど、そこには生徒会副会長さんがいた。

名前…、鈴木香波さんだったっけ?


「…何、香波。」

「あ、いえ。何、じゃなくて、行かないんですか?職員室。」


そう答えながら持っていた紙をひらひらと振ってみせる彼女を見て、氷室さんは自身の手元に視線を移した。