既に飯を食べ終わってる奴や、食べてる奴、今から食べようとしている奴と様々だ。
「おはようございます。美空さんは?」
「着替えてから来る」
「そうですか。先に朝食を」
炯に促されて、俺はいつも座る場所に腰を下ろすと炯の手で朝食が運ばれてきた。これは毎日炯がすることで、炯曰く変なことが起きないように、とのことだ。
「今日は、だし巻き卵に焼魚、ワカメのみそ汁にほうれん草のお浸しです」
並べながら炯が説明する。
まるで執事の如くだ。しかし、朝だけこんなことをする。何故かは敢えて聞いていない。
「………いただきます」
手を合わせて箸を持つ。


