愛の楔




「………そんなんでいいの」


売り飛ばされる気でいたのか美空は心底驚いているみたいだ。
それにクスリと笑って俺は美空の額に手を置く。


「あぁ……笑って側にいてくれれば、それでいい。」


あ、歌ってくれてもいいなと言うと、美空は少し顔を赤くして、歌は恥ずかしいと断られてしまった。


「納得したか」

「微妙だけど……私は龍さんの側にいればいいの」

「そうだ」


頷くと美空は二つ返事で頷いた。


話も一通り終わった。
体に障るだろうと寝るように促す。