愛の楔




すると、美空はパチパチと目を瞬かせた後、満面の笑みで頷いた。


「っもちろん!!」


それは偽りのない言葉で、俺の頬も自然と緩んだ。


「―――そうか」

「龍さんは?幸せ?」


今度は美空が聞いてくる。
答えは、一つだけだ。


「あぁ―――美空が居るからな」


美空を引き寄せて、額にキスをする。
擽ったそうに目を瞑る美空に今度は唇にキスをした。


「―――帰るか」

「うんっ」


美空が俺の腕に手を絡めてきた。そのまま、車に向かって歩き出す。



きっと俺は、この先何があってもこの手を離すことは二度とないだろう。
あんな苦しみは味わいたくないから。


美空という存在を俺という鎖で縛り付ける。


どちらかが先に死を迎えるまで。
ずっと。


















―END―