二人を呼んできますと炯は一旦下がる。その間に俺と美空は朝食を済ませた。
「護衛ってどんなことをするの?」
「大したことはない。お前に危険がないように見守るだけだ」
「危険?」
「そうだ」
例えば、階段から落ちそうになったり、人にぶつかりそうになったり。そういう危険から護るための護衛だ、と美空には嘘を言った。
確かに一理はあるのだが、深い理由ではない。美空は知らなくて良い。怯えて学校生活なんて送らせたくないから。
「美空さん。連れてきました」
戻ってきた炯は二人の男を従えてきた。二人とも美空の学校の制服に着替えている。


